前述の通り合併には必ず消滅する会社が存在します。
消滅会社の業務は新設した会社や存続会社はどのような形であれ、引き継がなければなりません。
経営陣の入れ替えや組織の統廃合、更には事業の取捨選など引き継ぐ劇事項は多岐にわたり、実際に引き継ぎを実行に移したならば、かならず現状に変化をもたらします。
そしてそれらの変化は会社全体に波及し、社員ひとりひとりにも変化が生じます。
仕事が変わり上司が変わり、働く仲間が変わる。
肩書もやるべき仕事の内容が変わる。
将来のキャリアプランが変わる。
就業規則や経費精算などの諸規定もかわる。
働くオフィスも名刺も電話番号も机の位置が変わる。
給与制度や退職金制度の変更により、家庭生活やその将来が変わる。
もしかしたら、会社さえ変わる、つまり転職しているかもしれない。
このように合併は大きなことから小さなことまであらゆるものに様々な変化を生み、その変化は社員にも変化を求めます。
人は基本的に変化を好まないと私は考えています。
なぜならやはり人が変化をしようと行動を起こすと、変化をするためにはそれなりの犠牲を強い、苦痛を伴いますし、変化するためには大きな覚悟と勇気、そしてそれを全うするための気力と体力が必要です。
そして合併は社員が好まざるとも否応なしに変化を求めます。
社員として合併をとらえると、合併は「確実に変化をもたらすもの」と考えて良いでしょう。
そしてその変化を受け入れるためには苦痛を伴うことを、会社も社員も理解し、覚悟をする必要があります。
(Kawashima)